機械学習にはGPUが必要であると聞いてはいるものの、実際にはどのGPUを選択するべきか判断ができない、という人に向けて、こちらの記事ではGPUの必要性から選び方まで解説しています。製品選びのポイントを知りたいと考えている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
VRAM(ビデオメモリ)とは、GPUに搭載された画像処理専用のメモリであり、処理速度と品質を左右する重要な要素となっています。そのため、大規模データセットや複雑な処理を行う際に必要です。もしVRAMの容量が足りていない場合には処理速度が低下することになりますが、VRAMは普通のメモリのように増設ができないため、導入時によくスペックを確認する必要があります。
「コア数」は、GPUの内部に存在する演算ユニットの数を指しており、性能を判断する指標のひとつとなっています。このコア数は、NVIDIAが提供している製品では「CUDAコア」という形で表記されていることが一般的であるため、該当する部分を確認してみてください。演算を何回も繰り返すことが必要となる場合には「コア数」の多さが重要となってきますが、例えばNVIDIAのGeForce RTX 50シリーズにおいても上位のモデルほどCUDAコア数が多くなる傾向があります。
NVIDIAにより提供されているGPUの中には、「Tensor Core」が搭載されているものがあります。これは、NVIDIAがディープラーニングで必要とされる複雑な処理を高速で行えるようにするために、独自開発を行ったものです。比較的新しいモデルのGPUに対して搭載されていることから、古いモデルやローエンドモデルのGPUの場合には搭載されていないケースもあります。この点からも、導入する製品を選択する際にはスペックを十分に確認することが大切です。
GPUを選択する場合には、最新世代の製品を選ぶことがおすすめです。これは、新しいGPUが発売された場合、全世代のものと比較すると大きく性能が向上しているケースが多いため。性能が向上すればその分処理能力も上がることから、よりスムーズに計算処理を行いたい場合には、最新世代のGUPはどれなのかを確認した上で選択すると良いでしょう。
ここでは、なぜGPUが機械学習に必須なのかという点について、CPUとGPUの違いを交えながら解説を行っていきます。
CPUは、コンピュータにおける「頭脳」といわれる部分であり、OSの実行やアプリケーションの制御、データ入出力といったように、さまざまな処理を順番に実行します。多彩なタスクを効率的に処理ができるように設計されている点が特徴であり、1つのタスクを高速に処理する能力に優れています。このように、CPUは少数の高性能コアにより処理をひとつずつ進めていく直列処理を得意としています。
GPUはもともと画像や映像の描画処理を目的として開発されたプロセッサですが、多数の小さなコアを持っているため、大量のデータを同時に処理することを得意としています。このように、高い並列処理能力を持っているため、機械学習の分野でも活用されています。また、その他にも同じ種類の計算を大量に繰り返すタスクにおいても高いパフォーマンスを発揮できます。
上記のようにCPUは直列処理が得意、対してGPUは並列処理を得意とするといった違いを持っています。機械学習においては、膨大な計算処理が必要となることから、CPUで処理を行ったケースとGPUで処理を行ったケースを比較した場合、並列処理を行えるGPUの方が圧倒的に迅速な処理が可能となります。このような点から、機械学習においてはGPUが必須であるとされています。
機械学習においてはGPUが必要になりますが、導入製品を選択する上ではVRAMやCUDAコアなどの指標を十分に確認しながら選んでいくことが大切になります。さまざまなGPUが各社から提供されているため、どの製品を選ぶべきかわからないと感じている場合には、本記事の内容を参考にしてみてください。
コスパ
シェア
ラインナップ