このページでは、GPUの消費電力について解説します。GPUの消費電力は、演算処理性能や効率に大きく影響する要素ですが、近年のロシア情勢や物価高に伴う電気代の上昇で、自社で環境を構築する場合は、これまで以上に確認が必要になってきています。
一般的なGPUの消費電力は、モデルや使用状況によって異なりますが、たとえば、NVIDIAのGeForce RTX 3080では最大320W、AMDのRadeon RX 6800 XTは最大300Wの電力を消費します。
また、企業レベルでのGPUの消費電力は、使用するGPUのモデルとその数、または使用時間に大きく依存しています。たとえば、100台のNVIDIAのGeForce RTX 3080をフル稼働させると仮定した場合、 これらのGPUはそれぞれ最大320Wを消費するため、全体としては最大32,000W(32kW)を消費します。
一日につき消費される電力は、この数値を24時間分で掛け合わせ、32kW × 24h = 768kWh。電力会社によって電気料金は異なりますが、日本の平均的な産業用電気料金は約26円/kWhとなっているため※、この平均価格を用いると、一日の電気料金は約 768kWh × 26円/kWh = 19,968円。
したがって、一ヶ月(30日とします)の電力コストは 19,968円 × 30日 = 599,040円という計算になります。
GPUの消費電力を抑えるには、エネルギー効率の高いGPUを選択することも重要です。最新のGPUは、性能と同時にエネルギー効率も向上しており、消費電力を抑えながら高い性能を発揮できます。
さらに、グラフィックス設定の適正化も消費電力の削減に役立ちます。不要な特殊効果や高解像度設定を削減することで、GPUの負荷を軽減し、電力の節約に繋がります。冷却システムの改善もポイントとなり、適切な冷却を行うことで、GPUの効率的な動作が促進され、消費電力の増加を抑えることができます。
これらの方法を組み合わせることで、GPUの消費電力を適切に管理し、性能を維持しつつ電力を節約することができます。消費電力=月額費用を抑えるという点において、自社で環境構築を行わないクラウドGPUの利用は、効率的なリソース管理と省エネルギー運用を実現する手段として効果を発揮。必要に応じてインスタンスを追加、変更できるため、将来の見通しが立てやすいこともメリットの1つです。
コスパ
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